はてな 新築でライトを設置しようと考えている... 家の照明選びに失敗したくない! 新築の照明ってどうやって計画すればいいんだろう?
この記事を読んでいるあなたは、「新築戸建ての照明設置について」に悩んでいると思います。
照明、ライトは家の雰囲気を演出するために、非常に重要な要素になります。
明るすぎても暗すぎても、リラックスできませんし、その加減がどれぐらいのものがちょうど良いのかわかりませんよね。
この記事では、失敗しない照明(ライト)設置計画について解説をしていきます。
Contents
日本の新築の照明計画は”明るすぎる”?
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一般の人はもちろんのこと、何ならプロでもほとんどど知りませんが、日本の新築の照明計画は、その多くが「明るすぎる」んです。
まずはこちらが日本の住宅の明るさの基準表です。
そうですよね、100ルクス?って言われても分かりませんよね?
ルクスとは?
ルクス(lux, lx)とは、光の明るさを測る単位で、特定の面積に対してどれだけの光が当たっているかを表します。具体的には、1平方メートルあたりのルーメン(光束)の量を示します。ルクスは建築や照明設計において非常に重要な指標であり、適切な照明環境を設計するために用いられます。
コンビニ店内の明るさが500ルクス〜1000ルクスです。かなり明るいですよね。
本来、住宅の中にそんなに明るい部屋なんてなくてもいいんです。
勉強机の上など、部分的にそのくらい明るい箇所があれば、後はもっと暗くても困りません。
明るすぎる照明計画になる理由
よくある理由として多いのは、メーカーさんに丸投げ。
Panasonicさんやオーデリック、コイズミといった照明メーカーは照明器具プランを無料で作成してくれます。
メーカーさんは、各部屋の照度が基準以下にならないように、必ず多め多めの照明計画を行います。
あとで照度を測定されて、基準に満たないなんてことがあれば責任問題ですからね。
それに多めに付けておけば売り上げも上がりますし...
ということで、日本の家の多くはやたらと明るい照明計画が多い。
海外旅行に行くと、屋内の暗さにびっくりする人も多いかと思います。
じゃあ、明るすぎる照明の対策は何かあるのかと言えば...これはまた難しいです。
明るい暗いの感覚は人それぞれ。住まい手は100ルクスってこんなもんってわからないですよね。
お互いに数字でやり取りできればいいのですが、それが出来ない。
だから、もしこだわりたいのであればこういうのを買ってもいいかもです。
※照度計
【失敗しない選び方】どうやって新築の照明プランを立てたらいいの?
最近はLED化が進んできており、照明器具の色も様々。昔はこの2種類だけでした。
では、この2種類をどの様に使い分けるべきかについてお話をしたいと思います。
白っぽい「昼白色」のポイント 白っぽい方が太陽光に近く、物の色を正確に照らしてくれます。
黄色っぽい「電球色」のポイント 黄色っぽい方が温かみがあり、くつろげる空間になります。
家の中は黄色の方が本能的に落ち着く
基本的には家の中は黄色っぽい方が雰囲気があってよいと思います。
人類の照明は炎からスタートしておりますので、やはり黄色い方が本能的に落ち着きます。
たまに、日本人は蛍光灯文化だから、白っぽい方がいいんだという人も。
しかし、そもそも蛍光灯は戦後、電力難の時代にマッカーサーが、工場用の電気だけどこれでいいだろと普及させたのが始まりです。
現在は日本人のほとんどが蛍光灯に慣れてしまっているので、温かみよりも明るさが優先みたいな考え方の人も一定数以上いますが、元々は日本人も油やロウソクの照明が起源です。
なので、基本的には黄色いものを選んだ方がいいです。
色の正確さが必要な場所は白い光がおすすめ
しかし、白いものを選ぶ方がいい場所もあります。白い光の特徴は「色の正確さ」です。
なので、色の正確さが必要な場所は白い光を選びましょう。
例えば、トイレ。
あれ、便の色がおかしくない?みたいなことは、白い光の方が分かりやすいです。
お化粧をするところ。温かみのある照明だと特にチークの色が分かりづらい。
外に出てみて「チーク濃くない?」みたいなこともあります。
日本の家の照明計画が”明るすぎる”社会背景
本日のタイトルにさせて頂きましたが、実は日本の家の照明計画は「明るすぎる」んです。
時代劇を想像すると解りやすいですが、日本も昔は夜は行灯が一つあるくらいの照明で夜は生活してました。
戦争が終わり、欧米から蛍光灯という照明が入ってきたのを境に、日本人の夜も明るくという文化はどんどんエスカレートしてきます。
家の中を均一に白い光で満たす。それが日本人の好むスタイルに変化していきました。
元々、太陽信仰の強い日本です。日中は縁側から障子を通して沢山の白い光を入れるのも好きでしたので、そういう文化的な素地はありました。
今までは、そういう照明計画でも良かったと思いますが、
「最近は唯々明るいだけの計画はやめようよ」という空気も...
部屋全体の照度を落として、
本を読む手元だけとか、テレビの周りだけとか、必要な個所に必要な明るさを確保するほうが省エネだし、部屋の雰囲気もいい。
こういう話をすると、暗いところで生活すると目が悪くとか気分が滅入るとか、
いろいろと懸念がある方もいらっしゃいます。
暗めでも視力が下がることはありません。疲労が溜まるだけです。
また、子どもの視力低下については、世間一般の常識とは逆に、
明るい環境で勉強する子ども達の方が視力が悪く、
通常の環境で勉強する子ども達の方が視力が良い。
という研究結果も出ております。
住宅の照明計画は、なるべく暗めな方がいいのですが、これも人によって感覚が違うので
「思ったよりも暗い」と言われてしまうのを避けるためやっぱり明るめの計画をするのが、一般的なんですよね。
新築のリビングでおすすめの照明は「多灯分散照明」
私が設計する場合でも、よほどこだわりがないか、よほど予算を押さえたい場合以外は、
リビングなどは多灯分散の照明をおすすめしております。
ココがおすすめ
多灯分散照明とは、部屋全体を均一に照らすために、複数の照明器具を分散して設置する照明手法です。この方法では、1つの強い光源で部屋を照らすのではなく、小さな照明を部屋の各所に配置して、均等に光を届けることを目指します。 多灯分散照明は、リビングルーム、オフィス、店舗など、さまざまな空間で利用されます。
新築のキッチンでは照明の色に気を付けて
キッチンでは照明の色に気をつけた方が良いです。
黄色い光は物を美味しそうに見せてくれます。しかし、傷んでいる食材も美味しそうに見えてしまうので、
作るところは白く、食べるところは黄色くするのがいい感じになります。
ポイント ただし、オープンなキッチンの場合はリビングダイニングと電球色で合わせた方が良いこともあります。同じ色の照明にしないと、統一感が失われてしまうこともあります。同じ色の照明か切り替えができる照明などが必要になります。
新築の照明はどこで買うのがいいの?
建築会社から照明を買う
建築会社から照明を購入することで、
家全体のデザインやインテリアと統一感のあるコーディネートができます。
建物の設計に沿った照明プランを提案してもらえるため、空間全体の美しさや機能性が向上するでしょう。
また、建築会社が照明も提供することで、施工と照明設置の連携がスムーズに行われます。
これにより、施工ミスや設置不具合が減少します。
ネットで照明を買うのは要注意?
家づくりを進めると、「お客さんが用意する材料」が出てきます。
施主支給品といわれるものです。
現代は、ありとあらゆるものがAmazonや楽天で取り扱われているため、施主支給を頑張れる方は取り組んでみてもよいと思います。
ただ、施主支給には落とし穴もあります。
まずは、発注ミス。
例えば、下記のような間接照明を自分で買い、取り付けてもらおうと試みたとします。
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こんな感じでポチります。
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届いたものを現場に持っていくと..
電気屋さんから「施工できません」と言われてしまいます。
なぜでしょうか?最初のリンク中に、
「接続線別売」
「電源ケーブルは器具の取り付けに必ず必要です」(原文まま)
という言葉が書いてあります。この照明器具はこの商品を単体で購入するだけでは
使えるようにならないのですね。
その日は照明を取り付けることは出来ません。後日また来てくれますが、
職人さんが半日動くと、1万円くらい掛かります。
発注ミスが起きると施主支給で安くするどころか、余計に高くついてしまいます。
続いて責任の所在と保証。
設備品の多くは、工事とセットで保証が付いてきます。
キッチンセットの中に、自分で買ってきた食洗器を組み込んでもらったりするといざ壊れたときに、保証が宙ぶらりんになってしまいがち。
食洗器メーカーも、取付工事店も両方から「自分は悪くない」と言われてしまうと大変です。
施主支給品というのは知識のある人がやる物
例えば、瓦屋さんが自宅を建てるときに、
「瓦工事は自分でやるからいい」とか、
水道屋さんが自宅を建てるとき「配管とトイレの取り付けは自分でやるから別にしておいて」とか、知識のある人がやる物でした。
商品の納品から取り付けまで、一括して支給するんですね。
そのため、ホームセンターで
売っているレベルの、「引っ掛けるだけ照明器具」とか、
自分で完結できる物については、全然施主支給でOK。
むしろ、そうした方が安く済むので
自分で取り付けられるものは頑張っていただきたいです。
新築だと照明にどのくらいの費用をかけるべき?
新築の家にかかる照明の費用は設計や条件によって異なりますが、
30万〜50万が相場と言われています。
実際は、坪数や照明器具の種類によっても異なります。
最後に
さて、今回は新築照明計画の新常識のお話しでしたが、
家づくりにはまだまだたくさんの落とし穴があります。
家づくり失敗したなぁと思う人を一人でも減らせたらと思い、
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【実録】建築会社と担当者選びを失敗した理由