太陽光発電 節約

家庭用太陽光発電と太陽熱温水器、導入するならどっちがお得?

家庭用太陽光発電と太陽熱温水器、導入するならどっちがお得?

よくあるお悩み...

太陽エネルギーの活用方法が分からない

太陽光発電は本当にお得?

“太陽光発電”と“太陽熱温水器”どちらを選ぶべき?

設備のメリット・デメリットが知りたい

違いの分からないものは同じ土俵に乗せてみる。最も重要であるにも関わらず、何かと同じ土俵に乗ることの非常に少ないエネルギーがあります。それは太陽のエネルギーです。

住宅に太陽のエネルギーを取り入れることを考えた際、太陽光発電、太陽熱温水器、ダイレクトゲインによる日射熱、照明エネルギーの削減等が考えられます。

そのなかでも、今回は家庭用の太陽光発電、太陽熱温水器、日射熱取得率に注目。それぞれのメリット・デメリットなどを比較しながら、太陽の恵みをお金で表してみたいと思います。

ぜひ最後までお読みください。

太陽光発電はエコでお得なイメージがあるよね
おっぴー

ママ
結局、何が一番お得なのかしら?

それぞれのメリット・デメリットが知りたいね
おっぴー

 

太陽光エネルギーを効率的に活用できる設備は?暖房でコスト比較

太陽光エネルギーを効率的に活用できる設備は?暖房でコスト比較

太陽の光が運んでくるエネルギーは冬の南面(平均)で330W/m²にも上ります。

透過率70%(3層ガラス)で3m²(普通の掃き出しくらい)のガラスがそこにあれば出力700Wの暖房器具を運転しているのと同じくらいの熱量が窓を通して入って来てくれます。

 

岐阜市における冬の日照時間は150時間程ですので普通の掃き出し窓が、0.7kW×150h×25円/kWh≒2,600円/月(電熱ヒーター換算)のお金を稼いでくれると言っても良いかもしれません。

それを踏まえて、さまざまな暖房器具と窓を「同じ土俵に」乗せてあげた表を作ってみました。

3.9kWの暖房出力を出すために必要な設備量という土俵を作り、ガスストーブ、エアコン、電熱ヒーター、窓を乗せると以下の通りとなります。

初期投資、1カ月の燃料費、買い替えごとの設備投資量を積算したら30年後には累計でこのくらいお金がかかる、という表になります。

 

出力3.0kWのために必要なコスト比較

ここで、樹脂窓をどのように考えて計算したのかだけ、お伝えさせていただきます。

まず、冬の南面日射熱量ですが、330W/m²×ガラス面積3.36m²×透過率70%×サッシ数5本×1カ月の日照時間150h=582kWh/月という計算をして、1カ月にこのサッシ5本から入ってくる熱量が582kWhであることを算出します。

次に、このサッシが窓ではなく、壁だった場合の熱損失を差し引かないとフェアではありませんので、窓から逃げる熱を、窓U値0.79W/m²・K×サッシ面積3.63m²×1カ月の暖房時平均温度差15℃×1カ月の時間744h×サッシ本数5本=160kWhと算出します。

壁だった場合のU値が0.3W/m²・Kとして160kWh÷0.79W/m²・K×0.3W/m²・K=60.7kWhとなりますので、先ほど算出した取得熱582kWhから、熱損失の差額160kWh-60.7kWh=99.3kWhを差し引くと482.7kWhです。

それを再度日照時間で割り戻すと482.7kWh÷150h≒3.2kWとなり、日射があるうちは3kW程度の暖房をしている設備と考えられる訳ですね。

 

他の設備は1カ月稼働し続けた場合のランニングコストを計算しているのに対し、窓は日射のある時間だけの暖房で考えるという点では、少しアンフェアな表かもしれません。

しかし、導入するにはランニングコストも重要なポイント。その点はご了承ください。

 

用語解説

窓のU値:窓ガラスや窓枠を通して、どれくらいの熱が外部へ逃げていくか、または侵入してくるかを示す値です。具体的には、窓の内外温度差が1℃あるとき、窓の面積1平方メートルあたり、1時間に移動する熱量(ワット)で表されます。

重要な点として、窓のU値が低いほどその窓の断熱性能が高いことを意味します。つまり、冬は室内の暖かい熱が逃げにくく、夏は外部の暑い熱が侵入しにくい窓ということになります。

 

太陽光発電と太陽熱温水器の性能を徹底比較!太陽熱温水器にやや軍配か?

太陽光発電と太陽熱温水器の性能を徹底比較!太陽熱温水器にやや軍配か?

 

太陽の恵みをエネルギーに変える設備としては、太陽光発電が一般的ですが、もう1つ、太陽熱温水器という設備もあります。

こちらも同じ土俵に乗せてあげることで、分かり易く比較してお伝えすることができます。

集熱面積4㎡の太陽熱温水器が1年間に集めることのできるエネルギー1,500kWhに合わせて太陽光発電システムを乗せた場合の比較となります。

気を付けていただきたいのは、太陽熱温水器が生み出すkWhは熱量としての単位ですが、太陽光発電のkWhは電力量の単位です。

 

太陽熱温水器・太陽光発電を徹底比較

太陽光発電の変換効率はどんどん良くなっておりますが、それでも今現在、その2倍ほどの効率を誇るのが、太陽熱温水器です。

同じエネルギーで考えた時に、効率が倍なので設置面積は半分で済みます。そして初期投資も安く済み、仕組みがシンプルな分、メンテナンスいらずで長持ちです。

家庭で使われるエネルギーのうち、最も大きいものは照明でも空調でもなく、給湯です。

お湯をいかに効率よく作るか、また効率よく使うかということを考えると、とても優秀な設備です。

太陽光発電の電力をヒートポンプにつないで、エネルギー効率を一気に逆転させることもできますが(効率1/2×APF3.0=効率3/2)、設備の初期投資金額が大きくなり、回収年月はさらに長くなってしまいます。

トータルでかかる金額で比べると、やはり太陽熱温水器がお得になりそうです。

 

ママ
太陽熱温水器のほうがお得なのは意外ね

 

お得な太陽熱温水器にはデメリットも。住まいに合わせて総合的に判断しましょう

お得な太陽熱温水器にはデメリットも。住まいに合わせて総合的に判断しましょう

 

ただ、ご存知のように日本では太陽熱温水器の普及はあまり進んでおりません。

電気のように何にでも使えるエネルギーを生み出すのではなく、お湯を作るだけというシンプルな設備であるため、用途が限られます

また、エコキュートや電気温水器との相性も良くありません。湯が沸く時間も日が傾くまでなどと、なかなか制限が多いです(貯湯式の便利なものもありますが)。

電気のように使わない分は売れるということもありませんし、手軽さという点では太陽光発電がやはり便利だと思います。

 

太陽熱温水器の懸念点

  • 用途が限られている
  • エコキュートとの相性が良くない
  • 湯沸かし時間が制限される

 

どちらを選ばれるのか、最終的には住まわれるお客様ですが、お客様が判断しやすいように分かりやすく提示することが、私たち建築業者の務めだと思います。

 

何を優先するかが重要なんだね
おっぴー

ママ
それぞれの特徴を知ったうえで、自分の家やライフスタイルなどを総合的に考えて判断したいわね

最後に

今回は住宅設備の比較の方法について紹介をしてきましたが、

家づくりにはまだまだたくさんの落とし穴があります。

 

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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