昔こんな冗談がありましたね。
大阪城を建てたのは誰でしょう?
うーん、豊臣秀吉!
ぶーっ、正解は、大工さんでした!
当たり前じゃないかと思いつつも、なるほどそうだと思いませんでしたか?
家を頼む人、作る人
家を建てる殆どの人が知らない事実があります。
日本にある建築会社の殆どには「大工さん」がいません。
お客様の家を最終的に建てるのは間違いなく大工さんです。
しかし、お客様が家づくりを頼む先は大工さんではありません。
建築会社から下請けの会社に仕事が出され、場合によっては孫請けに出され、、孫請けの会社さんから仕事を貰うのが「大工さん」になります。
つまり、家を建てる人の殆どは、大工さんとはつながりが無く、大工職という工程を担当する、孫請け、曾孫請けの業者という形でのつながりとなります。
大工さんがいなくなったら・・・
建築会社からすると、大工さんは下請け(協力会社)という形でお付き合いをしていただいた方が楽です。仕事があるときだけお願いすれば良いのですから、景気が悪く仕事が無い時はお金を払わなくてもいいからです。
また、建築に携わる職人さんの中でも、大工さんは圧倒的に下積み時代が長い職種です。一人前になるまで育てる仕組みや、それまで待つがまん強さは殆どの会社にはありません。
だから、手っ取り早く、既に一人前になった人を引き抜いてくるわけです。
戦争も、自国で兵隊さんを育てるよりは傭兵を雇って戦争した方がお金が掛かりません。
プロスポーツの世界でも、自分のチームで選手を育成するよりも、一流になった人を引き抜いてきた方がお金が掛かりません。
つまり、誰も大工さんを育てたがらないわけです。
みんながそんな考え方で仕事をしていくと、遠い将来、大工さんが日本からいなくなってしまいます。
現に、大工職の数は、激減しております。
これは、建築会社だけが悪いわけではありません。家を建てようとする人も、誰が建ててくれるのかという事を殆ど気にすることなく家づくりを進めます。
家の性能を決めるのは大工さんの腕
平成27年末時点で、岐阜県には8621の建築業者がいます。(国交省調べ)
それに対して岐阜県で組合に登録している大工職は1920人(全建総連調べ)
特筆すべきは、県内に10代の大工さんが15人、20代の大工さんは84人しかいないという事です。
実は、凰建設の社員大工さんには10代の大工さんが2人、20代の大工さんが3人います。
凰建設という会社は1/8621の会社ですが、
凰建設が占める10代の大工さんの割合は2/15 (2017年12月16日現在)
如何に他の会社に、若手の大工さんがいないか、育てるつもりがないかが分かると思います。
今の事だけしか考えていない建築会社と、地域全体の将来を見据えて大工さんを育てていく建築会社。
皆さんならどちらに仕事を頼みたいでしょうか。
毎日現場で作業する大工さんが社員で、しかも若いという事は、将来的なリフォームの時に、同じ大工さんで仕事をしてもらえる可能性もあるという事です。
凰建設の上棟作業の写真です。
みんな若いですね。ほとんどの子が18歳~20歳で凰建設に入社してきます。
順調に成長すれば5年~10年で家を一軒任せられる棟梁になります。
(勿論、やめていく大工さんもいます)
家の性能を決める要素は2つ、設計の腕と、大工さんの腕です。
高気密、高断熱、暖かい、涼しい、といくら謳っていても、現場で作る大工さんが
下請けという気持ちで仕事をしていては、いい家は出来ません。
さて、今回は作る人のお話しでしたが、
家づくりにはまだまだたくさんの落とし穴があります。
家づくり失敗したなぁと思う人を一人でも減らせたらと思い、
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