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外壁に杉板など木材をアクセントで使いたいと思っているのですが、導入時に気にすることはありますか?またメンテナンス費は高くつくのでしょうか?

導入時に気にする事ですが、やはり劣化対策になります。

矛盾したことを言っているように聞こえるかもしれませんが、杉板は、生涯コストで最も安く済む外壁材の一つになりますが、同時に使いどころを誤ると大変なことになる素材の一つです。

杉に限らず木材は水分を含むと生物劣化を起こします。
生物劣化とはシロアリや腐朽菌にやられることを指します。
なので、まずは雨に当たらない場所に木材を施工すること、濡れてもすぐに乾くような施工方法にする事が大事になります。

次に一色焼けです。
最初に塗った塗料の色に関わらず、木材はまず白っぽくなり、次に灰色っぽくなり、次に焦げ茶色っぽくなり、最後には真っ黒になります。
この経年変化を楽しめることができれば、木材のメンテナンスはほぼ「しなくてもよい」になります。 色焼けが避けたい場合、こまめに塗りなおす、塗る塗料をオイル系の物ではなくペンキ系のものにして、木材の質感を消してしまうなどの工夫が必要になります。

 

まとめますと下記のようになります。

・濡らさない計画で、経年変化を楽しむ→メンテナンス費は非常に安い

・濡らす計画、色の変化は嫌だ→メンテナンス費は非常に高い

カーテンやブラインドの代わりで、目線を遮り採光もできる障子をリビングに設けたいと考えています。断熱、遮熱などの機能はどうなのでしょうか?

リビングに障子を取り付ける場合は、まず一番最初に考えねばならないのが「デザイン的に合うかどうか」だと思います。

デザイン的にまず合わせるのが前提条件となりますが、それをクリアしたと仮定してお話を進めます。 まず断熱や遮熱の性能については、ガラス単体よりは向上します。

ガラスと障子の間に空気層が出来ることになりますので、ペアガラスがトリプルガラスに。トリプルガラスがクワトロ(4枚)ガラスになる程度の効果は期待できます。 室内と外気の温度差が20℃くらいだとすると、室内側の表面温度は0.5℃~1.0℃度上昇するかと思います。上昇値は元々のガラスの性能によります。

ガラスの性能が悪ければ障子の効果が高く、ガラスの性能が良ければ障子の効果は相対的に低くなります。 性能だけ見た場合の費用対効果は、ハニカムサーモスクリーンのほうが高いのでデザイン性も兼ねて障子を使いたいという場合以外は断熱目的で積極的にお勧めするものではありません。

また、ハニカムサーモやカーテンと同様に、ガラスの元々の性能が悪い場合は、ガラスで結露を起こしますので、樹脂枠でLow-Eペアガラス(空気層16mm)よりも性能の悪い窓では使わないようにしたほうが無難です。

遮熱に関しては、窓の外に付けるシャッター、ブラインド、スクリーンのほうが圧倒的に効果は高いですが、無いよりはあった方が室内への熱流入は防げます。

紙を和紙にしたいですが、どのような効果を期待できますか?デメリットはありますか?

結論から言えば、デザイン性だけの違いです。

吸放湿性を謳う方もいらっしゃいますが、厚さコンマ数ミリの和紙が沢山施工してあったとしても、吸い込める水分量は僅かです。

メリットは、見た目の質感、デメリットは、汚れやすい事です。

地域条件によると思いますが、第1種換気による湿度のコントロールは快適性を考えた上で、必要なものでしょうか?3種換気でも季節ごとで他で上手く湿度を調整することはできますか?

第一種熱交換換気は必要とは考えておりません。

もちろん、あればより上質な湿度環境を作り出せることは言うまでもありません。

ただ、夏に3種換気の限界が26℃60%だとすると、全熱交換では26度50%くらいまで除湿が出来る感じです。

冬に3種換気+加湿器で22℃35%くらいの環境だとすると、全熱交換では22℃50%近くまで加湿できる感じです。

冬の加湿は加湿器の量や部屋干しの量を調整することで3種換気でも上げていく事は出来ますが、夏の除湿は全熱交換でしか実現できない環境があります。

そこに予算を掛ける価値を見出せるのであれば、1種換気+全熱交換は有効なものになります。

シロアリ被害対策について質問です。 基礎断熱内の湿度は、最低何%ぐらいを保つのが理想でしょうか?

一例ですが、弊社で昨年の11月に引き渡した家の床下環境ですが、今現在で55%。今週、一番湿度が上がったタイミングで72%です。 そのくらいに抑えるように生活していただければよいのではと思います。 最初の2年は床下の環境は気を付けてみて頂ければと思います。

四方を住宅や幹線道路に囲まれている土地に家を建設予定です。中庭のある家の場合、窓の配置は日射取得、遮蔽の関係でどういうことに気を付けた方がいいでしょうか?

中庭の大きさにもよりますが、直射日光の取得は非常に制限が掛かってしまいます。

また、口の字型の中庭ですと、外気に面する外壁の面積は単純な四角形の1.5倍くらいになりますので、熱の逃げ方も1.5倍になります。1.5倍の光熱費を掛けるか、1.5倍の性能にしないと同じ暖かさを得られなくなります。

一般的にはコの字型+目隠しの工夫(フェンスや植栽)で対応することの方が多いと思います。

また、同じく視線が気になるという計画の場合は1階の窓を目の高さからずらして、吹き抜けから明るさと日射熱を取り入れるという工夫をしたこともあります。 四方を何かしらに囲まれていても、必ずスポット的に緑が見えたり空が見えたりする方向があるはずですので、そういったポイントを見逃さずに窓を配置できるとよいかと思います。

基礎内の湿度についてです。 基礎外断熱で新築してまだ一年未満ですが、湿度の測定はどのようにしてますか?また常時測定は必要でしょうか?

基礎内の温湿度については、心配であれば最初の2年くらいは測定しておくことをお勧めしております。

測定機器はNetatmoという物をお勧めしており、amazonでも取り扱いがあるようです。

ただ、測定は結果を正しく分析して対処できることが出来なければ意味がありませんのでそういう知識のある方が身の回りに居ることが前提です。

断熱引戸は気密性は低いため、貴社では使用されませんか?

使用しますが、気密の性能はやはり落ちます。

国産サッシの最高等級グレードの断熱引き戸が1軒の家に2つまで位に抑えたいとは思っております。

ウッドフェンスや外壁の一部に杉板貼りを考えています。濡らさない計画が必須と回答されていましたが、どうしても濡れてしまう部分の保護材はどのようなものがありますでしょうか?おすすめはございますか?

雨ざらしの厳しい条件下では、保護材に注力するよりも、外壁を簡単に交換できる工夫をするべきです。

ステンレスのビスなどで、一枚ずつ交換が出来るようにしておきます。

材料も特殊なものは使わず、普通に地域で流通している木材を使い、保護塗料はウッドロングエコやエコウッドトリートメントなどの、水で溶いて使う物であればメンテナンス時までの長期保存が可能になります。

第3種換気を計画する上で、機器の配置や選定に重要な点はありますか?

第三種換気は自由度が高い分、設計者の換気空調に対する理解や知識技術の差が大きく出てしまいます。

大前提として、気密がきちんととれているかです。 C値1.0は切っていないと何を考えても無駄になります。 そのうえで、季節に合わせて給気の方式を変えるという事をお勧めしております。

冬は内外温度差に伴い、家の内外に圧力差が生まれます。気球をイメージしてもらえると分かりやすいのですが、暖かい空気が膨張して上に行こうとするため、1階の給気口から大量に空気が入り、2階の給気口からはほとんど入ってこないか、もしくは2階の給気口から空気が外に出ていく状態になります。 つまり、冬は1階が過換気、2階は換気不足という状況が生まれやすいです。1階が沢山換気されるという事はその分1階だけが冷えやすく、2階はあったかいのに1階はちょっと寒く感じるねという事になりやすいです。

なので、私の場合はざっくりと家の中の圧力分布を計算して、給気口の配置や、その開閉設定を決めるようにしております。 圧力分布を計算する過程で、浴室やトイレに設置する換気扇機器の静圧をカタログから読み取り、中性帯(圧力がゼロの高さ)がどこに来るのかを計算しておく必要があります。 給気口の空気をどこから取り入れるのかというのも重要な要素になります。給気口の先を大気に開放する方法と、壁体内通気層の空気を入れる方法がありますが、冬の南側や西側の壁体内通気層内の空気はそれなりに暖められているため、暖房負荷を低減してくれますが、夏は非常に高温の空気が入り逆に増エネになります。

なので、夏の空気を入れる給気口は大気に開放すべきであり、冬の空気を入れる給気口はなるべく壁体内の空気を入れるべきです。 断熱のレベルにもよりますが、冬のピーク時に暖房負荷のうち2割から3割を換気が占める事になります。機器の選定や配置により、第三種換気でも最大50%程度(全体で言うと1割から1.5割ですね)換気からのエネルギー損失を抑える事が可能になります。

年間の冷暖房エネルギーが10万円だとすると、設計の工夫だけで1万円くらい削減できるイメージになります。 

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