2024.05.31
UA値0.34の家でも0.30の家でも、仮に両者の計算上の冷暖房費が同じなら、快適性も同じなのかと思っていたのですが、体感温度は室温だけではなく、周囲の表面温度で決まるという事を知りました。その事を考慮した場合、連暖房費が同じでもUA値0.30の家の方が体感温度的に快適になりますか?
仰る通り、UA値が下がれば下がるほど、家の中の環境は快適になります。
一般的に家全体を暖める暖房方式の場合、住宅の中央部分ほど快適性が高く、窓や外壁に近づくほど不快感が高まります。
中央部分は部屋の室温もその周りの間仕切り壁も家の中で最も高い温度になっております。逆に窓周りなどは家の中でも最も低い温度になっております。この温度差が体感温度を下げる原因になります。UA値が下がるほどに窓の部分や外壁部分の温度低下度合いが下がりますので、家中の温度が均一に感じられやすいという仕組みになります。
余談ではありますが、窓の性能がものすごく高い物を使い、壁の断熱が程々のUA値0.34の家と、壁がものすごく性能が良くて、窓の性能が程々のUA値0.30の家を比べると、0.34の家の方が暖かく感じるという事が起こり得ます。この場合はUA値0.34の家の方が家中満遍なく同じ温度になり、UA値0.30の家は窓の周囲だけ極端に冷えますので、温度ムラが大きいという意味で、0.30の家の方が寒く感じられるという事になります。
UA値を上げる目的は、光熱費を抑えるという事もありますが、家の中の環境を穏やかで優しいものにするためという意味合いも大きいです。是非、UA値が0.87の家から0.20くらいの家までを真夏や真冬に体感して違いを感じてみて下さい。