よくある質問

Q & Aよくある質問

よくいただくご質問をまとめました

設計について

部屋間の壁の防音について質問です。全く聞こえないことはないと思いますが、施主さんが基本する場合、音を小さくするためにどのような方法を取られますか?
防音において一番大事になるのは、空気を閉じ込める事です。気密とか密閉ですね。空気がしっかり閉じ込められていれば、漏れ出す音は非常に小さくできます。
扉をきちんと閉める。扉の隙間にモールなどを張ってみる。

というのが一番基になる防音対策になります。

次に素材で防音をすることが挙げられます。足音や何かの落下音など、物質と物質がぶつかる事で発生する音は、個体の中を伝播して空気に放出されますので、音の出にくい素材で表面を覆う事が有効です。音の出にくいものとは、柔らかい物になります。

床にカーペットを敷いたり、壁のぶつかりやすい部分にクッション材を貼ったりというのが自分で出来る事になります。

素材で言えば、音を伝播しにくい物を選ぶという事が出来ますが、施主さんが行うのは非常に難しいと思います。表面は柔らかい物が良いと書きましたが、素材の中身はなるべく質量のある物(重い物)が音を伝播しにくいです。

完全に閉じられる部屋をコンクリートなどで作り、部屋の表面を柔らかい物で仕上げると、性能の高い防音室が作れます。カラオケボックスやスタジオなどはそんな感じで作らております。
性能の高い家の場合、窓を開けなくても快適な環境を実現できると考えますが、居室の窓を引き違いにせず、全てFIXにすることによるデメリットはありますでしょうか?

高層ビルの上層階を想像していただければと思います。窓を開けられないので、快適を得る方法は完全に空調設備に依存します。高断熱な住宅だと11月のこの時ですと、日射取得熱が外皮からの放熱を上回る為、日中は家の中が暑い事もあります。そんな時、窓を開けると涼しいさわやかな風が入ってきますが、それをも放棄して冷房を掛ける事になります(外が涼しいので効率は恐ろしく良いですが)

完全に通風をシャットアウトするという事は、そういうデメリットも発生します。

また、100%設備に依存致しますので、今年の千葉の災害のようなものがあり、ライフラインが断絶すると、非常に厳しいです。

全部の窓が開く必要はありませんが、季節のいい時期や、いざという時に通風が確保できるくらいの開口は設けたほうが良いかと思います。
どのくらいの開口が適切なのかは、お住まいになる地域の気候、家の大きさ形状、家族構成などによりバラバラですので、設計士さんにきちんと計算して貰うようお願いした方がいいかと思います。
先日、床下に入りました。 床に使用されている釘が無数に基礎内に突き抜けているため掃除がしにくい状況でした。釘が無数に基礎内に突き抜けている状態は何か問題になりますか?
床の釘やビスが合板を貫通している事について、特に問題点はありません。
目安として板状部材を留め付ける釘は、板の厚みの3倍というのがあります。

15mmの板厚の床を留めるために45mmの釘を使う計算になりますが、下地の板が24mmの物を使っていた場合、全箇所6mm程下に貫通する計算になります。

どういう仕様なのかにもよりますが、屋根の釘や床の釘はよく下地を突き抜けている状況になりがちです。
床下はあまり掃除のし易さを考えては作られていないかと思います。
コーナー窓をつけたいのですが、耐震性能などに問題は生じますか?
窓が無くて壁だった状態と比べれば間違いなく耐震性は劣ります。
しかし、コーナー窓が絶対ダメかというと、それは家全体のバランスによりけりです。
私個人としては、積極的にコーナーに窓を付けるというのはやっておりませんが、絶対にタブーにしているという事もありません。
何事もバランスが大事です。
施主さんのご希望が最優先だとは思いますが、特に指定のない場合、物干し場は室内と室外、どちらに設置することをオススメされていますか?
性能の高い家であれば室内で十分です。
物干し場に求められるのは、とにかく大きな気積です。
吹き抜けに面した廊下やリビング等、沢山の空気がつながっている空間であればよく乾きます。
スキップフロアを採用するメリット、デメリットはなんでしょうか? 横の広さをとれない分、縦の空間をうまく使えればと思っています。
スキップフロアのメリットはなんと言っても空間の縦方向有効利用だと思います。高さを上手く利用すれば、普通の2階建の建物が5階建みたいな雰囲気にすることも出来ます。

また、平坦な住宅地の場合ですと、隣の家と窓の高さを変えて設計しやすいので、視線をずらす効果もあります。

デメリットとしては、やはり構造についてです。
床が一枚の構造になりませんので、構造的には不利になります。梁の高さ方向内で納まる程度の(20cmくらい)高低差であれば、一体の床としてみなせるなどのルールもありますが、基本的には構造的に不利です。
さらに、家の中に細かな高低差が付きますので、バリアフリー的に欠点になる可能性もあります。
24時間換気をダクト式で行う場合は、設計段階から高さの検討をしっかり行わねば、天井が取れなく生活に支障がでるという可能性もあります。
貴社でリビングに大開口を設計する場合、予算のバランスもあると思いますが、採用する窓はどちらになるのでしょうか?apw431などはよく使われますか?
実績で言えばAPW430 エルスターX サーモスX APW330 エルスターS 自作木製窓 などなどです。だいたいUw値が1.5以下の物を選んで使うようにしております。

LWやAPW431などのスライディング系は、あまり信用しておりませんが、ご希望を頂けば使用致します。

予算のバランスで言えば、上記に挙げたもの以下の性能を使うという事は、長い目で見て何ら住まい手にメリットのあるものではありません。内装のグレードや家の広さを再検討してでも、これらのグレードの窓を使っておいた方が良いかと思います。

今は窓のグレードを抑えておき、将来的に内窓を付けたりすることで補強をするという方法もありますが、内窓を付けるまでの間に、窓枠や壁がカビるような事があってはよくありませんので、やはり最低限結露を起こさない窓を取り付けておく方が良いのではと感じます。
土地の南面が幹線道路に面しており、防音面で不安です。設計上で注意できる点はありますか?
音はざっくりと低い音と高い音に分けて考える必要があります。
高い音とは、タイヤの走行音の「シャー」と言う感じの音になります。低い音とは、大型車のエンジン音や走行による振動を伴った音になります。
高い音を防ぐために最も大事なのは、密閉性です。
音楽を聞くときにイヤホンだと高いシャカシャカ音が漏れますが、耳を覆うヘッドホンタイプですと、高い音はほぼ漏れません。窓を機密性の高いものにする、換気の吸気口をその面に持ってこない、持って来る場合は外壁通気層からの導入にするなどの対策が有効です。
低い音を防ぐのは躯体の振動を止めることが大事です。地面が車の振動に合わせて揺れてはどうしようもありませんので、地面の振動を止める目的も併せて地盤改良を行なったり、支持杭を打ち込んだりします。木構造の硬さを上げる目的も併せて耐震の等級を上げたり、揺れにくいようにしていきたいです。また、外壁の素材を重く、厚いものに変えたり断熱材を比重の大きな材料にするのも有効です。
まとめますと、家を丈夫でどっしりと作っていくこと、隙間をできる限り塞ぐことに気をつけていくと良いと思います。
また、事後の対策として、ノイズキャンセル機能のあるスピーカーを設置するということもできます。今はまだ種類も少なく高価ですが、どんどん金額は下がっていくのではないでしょうか。
貴社は芯持材と芯去材の使い分けについてどのように考えていらっしゃいますか?両者はコスト面で大きな違いはありますか?
まずコストについては同じ用途の場合、芯去材の方がはるかに高いです。
芯持材と芯去材を使い分ける可能性がある部材は柱材になるかと思いますが、余程予算が潤沢にあり、かつ化粧材としての木材にこだわりがあれば、芯去材を使っても良いかと思います。
それ以外はほぼ芯持材です。
洗濯室について湿度のコントロールのお話がありましたが、やはり洗濯室は他の空間とつながっていない個室というイメージでしょうか?
どちらでも大丈夫ですが、乾きやすいのは個室ではなく大きな気積の空間とつながっている洗濯室です。
洗濯物は、相対湿度の低い空気をどれだけ洗濯物に触れさせるかが大事です。
個室であるならば、洗濯物を乾かして湿った空気を屋内か屋外にどんどん放出して、乾燥した空気を室内に取り込む、個室の気温は出来るだけ高めに保つなど可能な対策を施しておかないと、洗濯物は乾きません。

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