Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
設計について
- ある工務店は耐震等級3でない普段の仕様が基礎の鉄筋が耐震等級3仕様より太くがっしりしている。耐震等級3にしたら細く貧弱に見えると基礎屋に言われていると言いますが、こういう事は有りますか?
- 本来であればいらない部分に余計な鉄筋を入れてお客さんの予算を無駄に使っている可能性があります。耐震等級3や許容応力度計算は、建物のバランスを見ながら強くすべきところを強くするための物です。昔からの経験と勘で費用対効果の悪いオーバースペックな建物を作ってきた会社がそういう事態に陥りやすいです。
- 新築で気密、断熱、温熱が良かったら家造りは何割成功だとお考えですか?
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私の主観では3割くらいかと思われます。
残りは構造で2割、間取りや設備、耐久性などを合わせると5割位だと思います。
- ビルトインガレージほどしっかりとしたものは必要ないのですが、玄関から雨に濡れずに車に乗り降りしたいのです。どのような方法が考えられますか?
- 病院やホテルのエントランスを想像していただければと思いますが、基本的にぬれずに乗り降りしたければ、ああいった形しかありません。それをどのように作るかですね。カーポートやビルトインガレージをどのくらいまでしっかり、または簡易に作るかです。
- 耐震、気密、断熱、太陽光、シロアリ、日射取得、日射遮蔽など押さえるポイントが有ると思いますが、仕上げ材で無垢を使う優先順位は何番目位ですか?融資額を増やしてでも新建材から無垢にすべきですか?
- ざっくり優先順位を上げますと、
立地、地盤、設計、基礎、構造、断熱、耐久、外装、内装、設備(給排水、電気、換気、空調、給湯、照明、バス、キッチン、トイレ、洗面、太陽光)の順です。
無垢材にすべきかどうかは、質問者さんのおかれた状況によります。そもそも内装に至るまでの事項は必要十分なものであるか、質問者さんにとってのローン増額は内装を無垢に変えたメリットよりも小さいと思えるかが、そのあたりが判断ポイントになってきます。質問者さんの状況が分からないまま一般論で答えてしまいますと、世の中の家づくりの9割以上は、耐久性までの部分で必要な物を満たしておりません。ローンを増額出来る経済的余裕があるのであれば、内装以前の部分に全部入れた方が良いです。
- 新築予定の工務店に結露計算、熱量計算を出してもらった方がいいですか?BELS申請時の結露計算では不十分ですか?
- BELSを取るのであれば、既に外皮計算などは終わっている状況ですので、追加のシミュレーションなどもすぐに出来るはずです。結露計算はBELSの申請に必須では無かったと記憶しておりますので、その工務店さんが任意で提出されているのだと思います。各種の記録はきちんと出来ていると思いますので、気になるようであれば、内容の説明を求めても良いかなという程度です。BELSのレベルを超えた専門ソフトを使用したシミュレーションは、その工務店さんがそもそもソフトを持っているかどうかにもよりますので、求めても答えてもらえない場合もあります。
- 耐震等級3、高気密高断熱にしたら一階の南側窓面積が小さくなると聞いた事が有りますが本当ですか?
- 一般的には本当です。窓は断熱的にも耐震的にも弱点になります。無制限に窓を付けて耐震等級も3が取れるという事はありません。特に、南北に長い建物になる場合は、1階の南側の窓は思うように取れない場合が多くなります。高気密高断熱にする事と、窓が小さくなることは関係がなく、耐震等級3を取ることだけが窓の大きさに関係してきます。
- 2100年未来の天気予報という環境省のページを見ていて思ったのですが、これがもし現実になった時に今の家づくりの方法が通用するのでしょうか?
- 家づくりはより夏重視にシフトしていきます。夏のポイントは、とにかく湿気を家の中に入れない事です。逆説的に思えるかもしれませんが、高気密性がより重視されます。開けたい時にはちゃんと風が通る事。閉めたい時にはぴっちり閉まる事が重要になってきます。家の形的には昔の古民家の作り方が最適解に近いです。庇を深くする。東西に窓は付けない。南は緑化する。そういった古来からの涼しく住まう知恵を最大限生かしたうえで、冷房のよく効く家を作らねばなりません。増加する雨量に耐えられるように屋根は勾配をしっかりつける。暴風に耐えられるような構造にするというのも大事になります。未来がどうなるのか分からないという事ではなく、こうなるという事が分かっているという状況です。であれば、やるべき対策もはっきりしています。未来に通用する家づくりを今からしておくことが大事ですね。
- 床下自主点検のために基礎の高さは何センチ、または何センチ以上にすればよいのでしょうか。建主が点検しやすい高さは、何センチですか?
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長期優良住宅のルール上は床下の空間は有効で300mmの高さが必要となっております。
しかし、住まい手の方が自主点検で潜るとなった場合、体格によっては300mmでは通れないという事も発生致します。
床下をしっかりと点検できるものにしようと思うと、有効で600mm程度(ダイニングテーブルの下の空間くらいの高さ)があった方が良いです。しかし、今の日本の家づくりでそこまでの空間を作る事は、非常に稀です。将来的には床下空間の高さもどんどん高くなっていくのではと想像しております。
- 凰建設では柱直下率に基準を設けていますでしょうか?
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柱単体というよりも、耐力壁としての直下率を50%以上にするという社内基準を設けております。ただし、これは最低限の基準ですので、より上を目指すに越したことはないと思います。
- 土地購入、真南向きが理想でしたが、希望の土地では存在せず、若干巽向きの土地で決めようと思っています。窓は南南西と東南東に広めに取る予定ですが、この比率はどのように考えますか?
- 周囲の建物の影響や間取り、建物自身が作る日陰が大きく影響しますが、南南西の方角9:東南東の方角1くらいで考えます。真南に対して、22.5℃が南南西、真南に対して67.5℃が東南東ですので、一年を通した集熱効率は全く違うものになります。いずれにしても日射遮蔽の工夫はしっかりしておきたいところです。