Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
換気について
- コロナやインフルエンザの感染防止のため密を避けることが推奨されますが、高気密による換気と窓を開ける換気ではどちらの方が有効でしょうか?
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空気が入れ替わればどちらも同じです。家中の窓を絶えず5mm程度開けておくだけで、計画換気と同等以上の換気が出来ますのでそれでもかまわないかと思います。ただ、その場合は防犯性など、換気以外のデメリットもありますね。いずれにしてもしっかり換気をすることは大事だと思います。
- 臭いや音が伝わるのが嫌であればリビング階段は避けた方が良いでしょうか?部屋の広がりが感じられるリビング階段に魅力を感じていますが、何か対策がありますでしょうか?
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家の中の空気の流れをコントロールすることで、…
家の中の空気の流れをコントロールすることで、においが伝わってほしくない場所への空気の流入をある程度防ぐことはできますが、音は伝わってしまいます。
そこは完全に矛盾した要望になってますのでハード面での工夫よりも、家族間で迷惑な音を出さないように気をつける。あまり音の事に神経質にならないように気をつける。というソフト面の工夫の方が良いかと思います。私の家はロフトまで筒抜けの吹き抜けで、ロフトにおいてあるキーボード(楽器)の音が家中に聞こえますが、家族6人誰もうるさいとは言いません。リビング階段、気持ちいいですよね。
- 第三種換気について、季節によって換気量がかわってしまうというのは、高気密住宅でも起こるのでしょうか?
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その現象は起きます。
その現象は起きます。外と中の気温差により空気の圧力差が生じますので、夏と冬では給排気の風量が変わります。圧力差を無くしたければ、外と中の気温を合わせると良いです。つまり、断熱や冷暖房をしなければそういうことは発生しにくいです。
高気密高断熱でもそういうことが起きる。のではなく、高気密高断熱だからこそ、そういうことが起きるんですね。
- 居室に通風のための窓を設置しないといけないと言われ、FIXを横滑りに変えましたが、24時間換気があっても開口する窓でないとだめなのでしょうか。
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そこは建築基準法の換気に対する…
そこは建築基準法の換気に対するダブルスタンダードと呼ばれる矛盾点になりますね。建築基準法本文では、窓を開けなくてはならず、施行令では機械換気が義務付けられており、現状は両方をクリアしないとダメという感じになっております。
ただ、余程の都市部や狭小住宅でない限りは、法律をかわす手段はあるような気は致しますが、、、
- パッシブハウス認定はダクトレスの1種換気では取得できないと伺いました。これはなぜでしょうか?
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ダクトレスでは認定が取れないのは本当です。
ダクトレスでは認定が取れないのは本当です。カタログスペックだけ見ればダクト式と変わらないように見えますが、ダクトレスは1つの穴で吸排気をする性質上、他の換気扇の有無に性能が大きく影響されます。カタログスペック通りの性能が現実に出ない事が多いという事です。
性能の安定性、信頼性、空気環境の清浄さなど換気に必要な要素のほぼ全てにおいてダクト式換気の方が上です。
ダクトレス換気は、リフォームなどでダクトを今さら這わせるのが無理だから仕方なく施工されるというのが、ドイツでの認識であり実態です。
リフォーム用につくられた商品を、なぜか新築で有難がってつけているのが日本の住宅市場です。
- 貴社で第3種換気を利用する場合は、ダクトありかなしかどちらを選択されますか?
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ダクトなしです。
ダクトなしです。ダクト無しでも換気が成立する為に気密性能を確保しております。製品は何でもいいです。極端な話、ホームセンターに売っているキッチン用の排気扇でも能力の辻褄さえ合っていれば問題ないです。特殊な物は使いません。
- 全館空調一体型換気となると、日本製だとダイキンの物などありますが、どのあたりがダメだと感じているのでしょうか?
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ダイキンの物に限らずですが、日本製の物は、日本で規定された数字は高性能を目指しますが、規定されていない物については「何をやってもいい」というような商品開発がなされます。例えばシステム内の漏気率などは非常に甘かったり、設定が無かったりする製品が殆どです。
総合的に良いものを目指す仕組みではなく、今のルール内における良い物を目指している製品が多いです。
エアコンのAPFは良いですが、冷媒温度が下がらず単体での除湿力は低く(家庭用エアコンの場合)、それを補う形でデシカなどを使いますが、熱交換効率以上に加熱エネルギーを膨大に使う設備な為、快適性は上がれど全くエコではない上に個人が買えるぜいたく品の枠を飛び出す高額さになります。日本製だからメンテは安心というのは全く逆で、日本の製品はあっという間にメンテ不要になります。15年後は捨てるしかなくなります。
- 第3種換気を検討しています。静圧等の圧力制御の性能はどの程度を考慮する必要がありますか?その他スペックで確認した方が良い項目も教えていただければ幸いです。
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換気扇の静圧はこだわった方が良いのですが、断熱の方がまずは優先…
換気扇の静圧はこだわった方が良いのですが、断熱の方がまずは優先ですし、これは住まい手はおろか、ほぼ全ての設計者はどのように数値を確認して設計に生かしてよいかは分かりません。換気扇の静圧で商品を選んでいる人は1000人に1人程度の割合じゃないでしょうか。
まずはしっかり気密が取れている事、暖房時の室内の圧力分布を計算してある事、換気扇の適切な流量が計算されている事が、設計時の確認項目です。
そして、住んだ後に、概ね1000ppm以下のCO2濃度でちゃんと暮らせているかというのがものすごく大事な確認項目です。設計がいい加減でも、住んだ後のCO2濃度がちゃんとしていればそれで大丈夫です。
- 国産の3種換気の選定で将来のメンテナンスを含めて考慮すべき点はありますか?
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普通のパイプファンであれば後々でも交換するだけで終わりますので、メンテナンス性は気にすることはありません。
ダクト式の場合は、機器本体の交換が発生しますので、必ず機器本体+αのスペースが必要になります。それが無ければ、使い捨てのつもりで採用した方が良いです。
- 中華料理屋で炒め物を週4ぐらい作ってますが、掃除を怠ると煙や油汚れはどうしても発生します。御社のような高気密高断熱住宅の、キッチン周りの間取り、換気設計、キッチンとリビングの設計の考え方を教えていただけますか。
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その使い方でしたら、必須になるのはキッチンの換気扇は外壁面にくっついている事です。コンロ周りに勝手口や窓は無い方が無難です。オープンキッチンでも良いですが、せめて正面と側面に壁のあるキッチンにすると良いかと思います。換気扇はお掃除機能付きなどは採用せず、掃除のしやすさの1点に絞って探すと良いかと思います。タカラのホーローレンジフードなどは相性が良いかと思います。