Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
換気について
- 第三種換気を採用している新築に住んでおります。 強風になると決まってトイレやキッチンの換気扇の中からボウボウパタパタと異音がします。 第三種換気を使用の場合、これは不具合ではなく仕様によるものでしょうか?また対策はありますか?
- よくある話です。特に季節風が強い地域、決まった方向から風が吹いてくる地域には起こりやすいです。周りに建物が立っている中心市街地や、地形的に山が近くにあったり山の上に建っている家にもよく起こります。外のフードを風の方向に対して効果のある形のものにするなどの対策があります。どの程度の風が吹く地域なのかにもよりますので、やはり付き合いのある建築会社さんにしっかり見てもらった方が良いかと思います。
- 熱交換換気第一種を取り付けるとしたら、日本製だと何がいいでしょうか? 日本製じゃなくても、仕入れやすかったりすれば海外製でも大丈夫です。
- 日本製なら壁掛け1穴式ロスナイ(1台約5万円程度)がお勧めです。
万が一ダメになっても丸ごと交換が可能で3種パイプファンに切り替える事も可能ですし、その逆も可能です。・見える事(物理的に交換可能な事)・変なダクトを使うくらいならダクトレスがポイントです。EUの規格に当てはまっていれば海外製の物はほぼ信頼してもらって良いかと思います。
- ヴェントサンやスティーベルのようなダクトレス第一種換気だと、80秒ごとに吸排気が入れ替わるため部屋の中央部は空気が入れ替わらないのではと思いました。 森さんはどのように考えていますか?
- 換気は直接空気が行き渡らずとも、空気の成分が拡散、中和して混ざり合う事で、有害物質を希釈するという物になります。ダクトレス第一種でも換気性能については特に問題は有りません。ただ、せっかく新築を建てるのであれば、ちゃんとしたダクト式換気の方がしっかりしていますので、そちらをお勧めします。ダクトレス換気は基本的にリフォーム用商品です。
- 第三種換気でダクト式のメリット・デメリットを教えてください。 また、パイプファンでも一括で風量調節できるんでしょうか?
-
ダクト式のメリットは淀みが比較的出にくい事、デメリットは金額でしょうか。
パイプファンで全室一括風量調節できる設備もありますが、通常はあまり使いません。
- 凰建設で第3種換気を利用する場合は、ダクトありかダクトなしかどちらを選択されるのでしょうか? また、差し支えなければ、どの製品を使われているかも教えていただければ、参考になります。
- ダクトなしです。ダクトなしでも換気が成立する為に気密性能を確保しておりますので、製品は何でもいいです。
- 構造全体の気密性が高いという前提での質問です。 意匠性のために気密性の低い玄関扉や木製建具などを採用したい場合の作戦として、気密が弱い部分を給気口と捉えて換気計画を立てるのはありでしょうか? 可能となる条件も伺いたいです。
- 非常に高等技術になりますが、それは可能です。ただし、計算を間違えたり施工が悪かったりすると、その開口部の木部がものすごい結露を起こし、カビだらけの木製建具になります。本当に詳しくて実績のある設計士さんに依頼しないと大事故になりますので気を付けてください。
- 気密等の諸条件が同じ場合、3種換気扇はパイプファンよりもシロッコファンの方が良いと、松尾先生が動画で説明されておりました。 森さん個人としてはどのようなお考えですか?
- 勿論シロッコファンの方が高性能で圧力もしっかりかかります。しかし、要はしっかり換気が出来てさえいれば問題ありませんので、建物の断熱性能や気密性能がしっかりしておればパイプファンでも十分な換気は出来ます。抵抗の大きな熱交換換気などはシロッコファンを使う事が多いです。
- 第三種換気を検討しています。 静圧等の圧力制御の性能はどの程度の数値、考慮する必要がありますか?その他スペックでに確認した方がいい項目も教えていただければ幸いです。
-
換気扇の静圧はこだわった方が良いのですが、断熱の方がまずは優先ですし、これは住まい手はおろか、ほぼ全ての設計者はどのように数値を確認して設計に生かしてよいかは分かりません。
換気扇の静圧で商品を選んでいる人は1000人に1人程度の割合じゃないでしょうか。まずはしっかり気密が取れている事、暖房時の室内の圧力分布を計算してある事、換気扇の適切な流量が計算されている事が、設計時の確認項目です。そして、住んだ後に、概ね1000ppm以下のCO2濃度でちゃんと暮らせているかというのがものすごく大事な確認項目です。設計がいい加減でも、住んだ後のCO2濃度がちゃんとしていればそれで大丈夫です。
- 高気密な住宅ではレンジフードによって、せっかく暖めた(冷やした)空気を排出してしまったり、室内が負圧になったり、コールドドラフトの原因になったりすると聞きました。 IHキッチンで3種換気であれば、レンジフードを付けないという選択肢もありますか?
- 同時吸排気型のレンジフードであれば極端な負圧になることはありません。絶対に付けなければいけないかと言われると、レンジフードが不要になるキッチンの使い方も有り得ますが、いままでレンジフードの無いキッチンを付けたことはありません。
- 6地域の場合、ua値0.28で第3種換気かua値0.34で第1種換気(全熱交換型)では体感としてはどちらのほうが住み心地がいいのでしょうか? 第3種換気では足元が冷えると聞きますが実際は断熱がしっかり出来ていれば部屋に空気が入ると馴染むとも聞きます。
- 気密がしっかりと取れている家(C値1.0以下)という前提でお答えいたします。
快適性という点ではそんなに変わらないと思います。しかし、生涯コストという点ではUA値0.28+3種換気の家の方が50年で100万円程安いと思います。勿論設計によってはもっと差がついたりそこまで差がつかなかったりしますので、お住まいになる想定期間分の光熱費やメンテナンス費の試算を建築会社に出してもらってください。足元の寒さが気になるようであれば、どちらの場合でも床が暖かくなるような暖房計画(床下エアコンや床暖房など)を採用するとなお良いですが、どちらが良いかについては、あなたがどのくらい寒がりかという事にもよりますので、そこは建築会社さんに数値を伴うしっかりしたヒアリングをしてもらった方が良いです。UA値は下がれば下がるほどシームレスに家の中の温度ムラ、冷暖房コストなどが良い方向に変わっていきます。一生涯、住宅を維持管理していく中で、よりコスパが良く、より後で触りにくいのは換気設備よりも断熱材の方です。0.3を下回るまでは、断熱材だけにお金を掛けたほうがいいです。