Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
冷暖房について
- 小屋裏エアコンだけで全館冷暖房することが出来る会社もあると噂で耳にしました。本当にできるものでしょうか?
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きちんと設計ができていれば大丈夫なのですが…
床下エアコンの冷気を小屋裏に送り込むやり方があるのと同様に、小屋裏エアコンで作った暖気を床下や1階に送り込んで暖房をするやり方も存在します。きちんと空気のエネルギー差の設計が出来ていればそれは大丈夫なのですが、きちんと出来ていない例の方が多いですね。
- 吹き抜けがない場合、エアコンによる各階での冷暖房計画で注意する点はありますか?
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結論だけ言いますと、それぞれの階で最も気積の大きな空間にエアコンを取り付ける事です。家の中の冷気暖気の移動は、空気の持つエネルギー差×移動する空気の量によって決まります。
26℃60%の空気の中に11℃100%の空気が400㎥送り込まれたとき、場の空気エネルギーは約12.96MJ(3.6kWh)低下します。これが、エアコンがやっている冷房の仕事内容になります。
各部屋には換気の為の空気の循環がありますが、この循環量はエアコンの風量と比べ非常に小さいです。扉を閉めていると大体20㎥/h程度の空気しか動きません。この空気の流れに乗せて6畳用エアコン(2.2kW)の冷気を運ぼうと思うとほぼ絶対零度(-273.15℃)の温度の空気を送り込む必要があります。
部屋のドア(縦1.9m横0.6m)を開けておいた状態で廊下が22℃70%室内が26℃60%だったとすると、450Wの冷気を伴った空気移動が発生します。高断熱の家で、適切に日射遮蔽が行われていれば、一部屋を冷房するのに十分なエネルギー量になります。
エアコン冷暖房計画を突き詰めていくと、エネルギーをどのくらいの温度と風量に分けて目的の場所に届けるのかという話になります。これもつじつまが合っていないとやはり思うように冷えません。
- 最近ではエアコンをメインに冷暖房計画されることが多いと思いますが、エアコン以外では昔はどんなものが冷暖房に使われていましたか?
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冷房に関しては、基本的に室内を冷やす技術というのはヒートポンプ(エアコン)になります。丁度今週の非常勤講師で伺っている学校の授業の科目が冷暖房設備の歴史という単元に入っていきますので、私にとってはタイムリーな質問でした。
冷房に関しては、基本的に室内を冷やす技術というのはヒートポンプ(エアコン)になります。冷媒が昔はアンモニアを使っていたりフロンガスを使っていたりしていただけになります。
暖房については、木→炭→石炭→灯油→ガス→電気ヒーター→ヒートポンプ(エアコン)というのが登場順かと思います。木はかまど、炭は囲炉裏や七輪、石炭は石炭ストーブ、灯油は灯油ストーブ、ガスはガスストーブ、電気ヒーターは様々あります。
- 住宅設備を選ぶ際のおススメの物やアドバイスはしていただけるのでしょうか?
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除湿加湿器については、購入前に必ず相談いただきたいと思います。まずは消費電力、そして発熱量ですね。
高断熱になって行けば行くほど、相対的に家電などの発熱量の割合が増えていきますので、冷暖房計画において無視できない物になっていきます。
勿論、ご希望いただければ、アドバイスをさせて頂きます。
また、除湿器加湿器については、能力計算をせずに選んで全く意味が無い物が設置されているという事も少なくないので、購入前に必ず相談いただきたいと思います。