よくある質問

Q & Aよくある質問

よくいただくご質問をまとめました

冷暖房について

二階の締め切った個室にエアコンの冷気を届けるためにエアパスファンの設置を検討していますが、機種選定や設置方法、使い方で注意点はございますでしょうか?換気はダクトレス第1種全熱交換型を予定しております。
設計者さんが空気線図を理解しているかどうかです。
空気線図の読めない設計者さんが「勘」で送る空気の温度や量を決めた物が成功している例は少ないです。殆どが風量不足。成功しているもののうち、風量が適正な物は僅かで、残りは過大設計になっています。
換気に何を使おうが、家の熱負荷というのはトータルで考えねばなりません。外皮は、内部発熱は、日射取得は、、と計算したうえで、必要量を締め切った個室に送ります。
注意点と言えるかどうかですが、そもそもちゃんと計算している?根拠ある?という所ですね。
温度は物理です。魔法ではありません。計算した通り以上の物は実現しません。
ある高気密高断熱のモデルハウスを見学した際に、(空気の流れを考慮し?)各部屋のドアは開けた状態での生活を推奨されました。高気密高断熱の家に住むとなるとそのような生活スタイルにしなければいけないのでしょうか?

空調をエアコンなどの空気で冷気や暖気を運ぶものにした場合は、空気の流れをシャットアウトしてしまうと冷気暖気もシャットアウトされてしまいます。各部屋を閉めたい場合はダクト式のエアコンにするか、個別にエアコンをつけたほうが無難です。

高気密高断熱を謳う住宅を拝見すると1台のエアコンで家全体を空調する仕組みをしばしば見かけます。ただ夏場にエアコンが故障した場合、悲惨なことになる気がしますので、やはりエアコンは2台必要かと思うのですがいかがでしょうか?
仰る通りですね。
全てに通じる事ですが、リスクは分散できるのであれば分散しておくに越したことは有りません。
ただ、リスクを分散する為のコストがかかる事もまた事実でして、エアコンの設置台数も、どこまでリスク分散とコストアップのバランスを取るかという事になるかと思います。
1台で済むところを2台にすると、2台目のエアコンは主にバックアップ用となり、稼働率は1%も無い様な状況になってしまいます。もしもの時の為にどのくらいの準備をするかは、よく建築会社さんと話し合ってもらえたらと思います。
小屋裏エアコンで冷房、床下エアコンで暖房の合計2台で全館空調を行えるのは何となく分かるのですが、小屋裏エアコンだけで全館冷暖房することが出来る会社もあると噂で耳にしました。 小屋裏エアコンで冷房は分かりますが暖房も出来るのでしょうか?

床下エアコンの冷気を小屋裏に送り込むやり方があるのと同様に、小屋裏エアコンで作った暖気を床下や1階に送り込んで暖房をするやり方も存在します。
きちんと空気のエネルギー差の設計が出来ていればそれは大丈夫なのですが、きちんと出来ていない事例の方が多いです。

床下エアコンで冷房すると結露リスクがあると聞いたのですが、床置きタイプのエアコンを使用して、床下に風向を出さない方法以外に対策はあるでしょうか?
要は床下の空気が露点温度以下に下がらなければ大丈夫です。
家の中の最も暑い空気を床下に押し込み、床下エアコンから出た空気を家の中の最も暑い部分に送り込む仕組みがあれば大丈夫です。
床下エアコンから出る冷気をダクトを使って小屋裏に押し込むやり方をしている人もいます。それも一つの正解になります。
原理原則が分かっていれば、色々と応用は利くと思います。
階間エアコンが合う住まい手の特徴などあればご教授いただけますと幸いです。
家の中に静かさを求めない事と、風を伴う冷房や暖房が気にならない事です。
夏の2階、冬の1階はどうしても自然の摂理に反して空気を動かしますので、それなりの圧力がかかるファンを動かすことになります。風の量、速さを出すために、気流感と、モーター音が出ます。
慣れてしまえばそれまでですが、念のため、真夏や真冬に階間エアコンを採用している家に行って音を聞いたり気流感を確認してみる事をお勧めします。それ以外は省エネで快適になります。エアコンのメンテも少なくて済みます。
以前、二階と一階を暖房と冷房を両方つけると除湿できると伺ったのですが、エアコンの除湿ボタンがあってもそれはあまり意味ないということなのでしょうか?
梅雨時などに起きる「温度は上げたい、湿度は下げたい」という状況に対しては、「除湿」の運転は意味の無いエアコンが殆どです。(一部高級機種で再熱除湿エアコンがあります。それであれば意味はあります)
暖房を付けない代わりに、テレビなどの家電製品が相応に発熱してくれていれば効果がある事もあります。
ただ、冷房のボタンを押すよりは、温度が下がりにくく湿度が下がりやすい為、多少なりとも効果があると言えます。
G2レベルの性能がある家で二階リビングを採用した場合、一階の床下エアコンによる暖房だけで、二階を十分に暖めることはできるのでしょうか? 一階は間仕切りが多くなり難しい場合、うまく活かせる工夫はありますか?
出来るかできないかで言えば可能になります。1階であれば、間仕切りが多くとも床ガラリの位置や数で吹き出し量を調整すれば大丈夫です。
ただ、おっしゃることを上手く機能させるためには、きちんとした計算が必要です。
Q値1.6(G2レベル程度)W/㎡K×100㎡(30坪)×20℃(内外温度差)=3200W(家の総暖房負荷)。総二階だとすると、各階1600Wの暖房負荷になります。
例えば1階の足元と2階の室温で空気温度が5℃(K)違う想定でに2階に1600Wの熱を空気に乗せて送りたい場合、1600W÷0.34Wh/㎥K(空気の比熱)÷5K=941㎥/hの空気循環が必要です。(エアコンの最強風量で約800㎥/h)室内にこれだけの空気の流れをどのように作り出すのかという答えを持たないまま設計をしてしまうと、床下エアコンの暖気は2階には届きません。
各部屋、そして全体の温度がきちんと均一になる様に設計がなされているのか、その根拠(計算式など)があるのかが一番大事になります。
イメージや、定性的な言葉だけではきちんとした性能住宅にはなりません。上記のような計算が出来る設計士さんを訪ねて頂ければ大丈夫ですが、出来ない人の場合は大失敗する可能性もあります。
エアコンの中がカビていることが多くあります。床下エアコンを暖房のみで使用していればカビの心配はほぼないでしょうか?あるいは、冷房用のエアコンでも高断熱高気密ならカビは防げますか?
日本の本州の場合、エアコンは冷房で使用すると100%カビが生えると思ってください。除湿をするために必ずエアコンの室内機の中で結露を起させるからです。
暖房で使うだけのエアコンであれば、理論上結露が発生することはありませんので、床下エアコンを暖房専用で使うのであればカビの心配はありません。
高気密高断熱住宅の場合、エアコンはシーズン中に回しっぱなしという使い方をされる方も多いと思いますが、エアコンの中の結露水が絶えず冷やされ続け、流れ続け、そして運転による風が吹き続けているのであれば、カビが生える可能性は低下します。しかし、これも100%結露を防ぐことが出来るかと言えば全くそうではありませんので、気休めくらいに思ってくださいませ。
健康のためには、冷房で使うエアコンはシーズンが終わったら専門業者さんにクリーニングをお願いするのが良いです。
エアコンの機種選定の際に考慮すべき情報はどのようなものになりますか?

家の正味熱損失量が絶対条件です。よくUA値とかQ値とかで表しますが、Q値1.0で200㎡(60坪)の建物よりもQ値2.0で、90㎡(27坪)の建物の方が正味の熱損失量は少ないです。それに地域の最低気温を掛けると熱損失量の実数が出ます。それよりもエアコンの能力が上回っているというのが絶対条件になります。

後は、そのエアコンがどの程度の稼働率なのかという事を考慮し、機種選定を行います。考慮すべき情報の種類という質問に答えるなら
・Q値
・床面積
・地域の気象条件
・希望する室温
・エアコンの冷暖房の各定格容量
・冷暖房時の各COP
というような情報を考慮して選定しております。

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