Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
パッシブハウスについて
- 通常のパッシブハウスとパッシブハウスプラスは何がどう異なるのでしょうか?
- すごくざっくりいうと、パッシブハウスプラスの方が年間一時エネルギー消費量が少ないという事になります。普通のパッシブハウスの半分だと思ってください。その上に、パッシブハウスプレミアムというグレードもあります。プレミアムになると、更に半分という感じです。
- 太陽光発電システムがPPAやリースの場合でもパッシブハウスプラスは取れるのでしょうか?
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取得可能です。
- 家づくりをする際に高気密高断熱、可能ならパッシブハウスに近づけたいのですが、予算が足りないのかなと不安です。 高気密高断熱はそのままで、価格を抑えることも可能なのでしょうか?その場合のデメリットはありますか?
- 高気密高断熱をそのままに価格を抑える事は可能です。
ただし、何もデメリットなく抑える方法はありません。建物の予算をどのように配分するかという事だけになります。
予算の掛け方は、大きさ(坪数)構造(耐震)性能(断熱気密)耐久(防水防蟻排湿)意匠(デザイン)内装(床壁天井)設備(キッチンバストイレ照明IOT他)外装(屋根外壁樋)埋設設備(配管配線)に分けられます。限られた予算の中で、性能に対するお金の掛け方を増やしたければ、その他の予算を削ることでパッシブハウスクラスの断熱性能を持つ家にすることは十分に可能です。
ここで気を付けたいのが、削る順番を間違えると何も意味が無いという事でして、高性能な住宅は長い年月の中で最も温熱環境的にも経済的にも優れたものを目指したものになります。1年しか住まない仮の家なら沢山の冷暖房設備を入れたほうが快適で安いです。という事で、長く住む為の要素を削ると意味が無くなってしまいます。具体的には構造、耐久、埋設設備、外装です。長い年月の間に地震で痛んでしまうと高気密の性能も台無しです。排湿が上手くできずに腐ったりしてしまうとやはり台無し、外装の耐久性が悪くメンテが追いつかずに雨漏りをしてしまっても台無し、電気配線のメンテのタイミングで断熱をめくらないといけないような家でも台無しです。それ以外の要素は後からでもやり直しはできます。という事で予算が足りない場合、パッシブハウスクラスの物にするためには、広さ、設備、意匠、内装の順に予算をカットしていく事になるというのがデメリットでしょうか。ちなみに、弊社の場合、構造、耐久、埋設設備に関しては、削るという選択はしませんので、性能、大きさ、外装、設備、意匠、内装の天秤で、予算を決めていく形になります。
- パッシブハウスの見学会はありますでしょうか?
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見学会は今のところ予定しておりません。
個別でのご案内は受け付けておりますので、弊社ホームページの「モデルハウスのご予約」からお申し込みください。
- スマートハウスとパッシブハウスは、共存するものでしょうか?
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勿論、共存します。
スマートハウスはエネルギー消費の効率化を、パッシブハウスはエネルギー消費量の低減を目指したもののため、相反する要素はありません。
ただ、現実的には予算をどちらに振り分けるかによって求められる効果が変わってくるかと思います。
- パッシブハウス認定を取ると決めた施主様は何が決め手だったのでしょうか。コスパを考えると微妙ですが、悩んでいます。
- 勿論、認定を取るにあたり、認定費用が掛かる上…
勿論、認定を取るにあたり、認定費用が掛かる上に、日本のルールにおいてはそれに対して何もインセンティブが無いという事に対しては皆さん悩まれます。認定費用を断熱を分厚くすることに回したい等、様々な葛藤があります。私も、どうしても取りたいという方以外に無理にお勧めしている訳ではありません。認定を取られる方の最も大きな理由は、地球環境の為、人類の未来の為が大きいです。次いで、折角だからちゃんとしたパッシブハウスだと言いたい。という物です。この先300万円を投資しても良いと思えるのであれば、取っておいても良いかと思います。また、パッシブハウスの認定取得のチャンスは新築時だけではありません。遠い将来、大規模リフォームをされる際に、改めてパッシブハウスの認定を取るという方法もあります。(勿論今取っておいた方がトータルでは安いかと思います)
うーん、悩みますね。
- パッシブハウス基準で家を建てると、冬場でもオーバーヒートになったり寝苦しくなったりするのでしょうか?また、オーバーヒート対策は何かされていますか?
- オーバーヒートは狙ってさせる…
オーバーヒートは狙ってさせることが出来るようになります。暑くなり過ぎたら窓を開けて「ああ、涼しい」で大丈夫です。夜寝苦しいレベルになることは余程ありません。オーバーヒートをするという事は窓が大きいという事で、夜に逃げる熱も大きくなっていきます。
私の場合、オーバーヒートをさせるかどうかは住まい手さんの生活スタイルによります。夫婦共働きで日中は殆ど家に居ませんという家庭であれば、存分にオーバーヒートさせておき、夜の暖かさを確保します。
- パッシブハウス認定はダクトレスの1種換気では取得できないと伺いました。これはなぜでしょうか?
- ダクトレスでは認定が取れないのは本当です。
ダクトレスでは認定が取れないのは本当です。カタログスペックだけ見ればダクト式と変わらないように見えますが、ダクトレスは1つの穴で吸排気をする性質上、他の換気扇の有無に性能が大きく影響されます。カタログスペック通りの性能が現実に出ない事が多いという事です。
性能の安定性、信頼性、空気環境の清浄さなど換気に必要な要素のほぼ全てにおいてダクト式換気の方が上です。
ダクトレス換気は、リフォームなどでダクトを今さら這わせるのが無理だから仕方なく施工されるというのが、ドイツでの認識であり実態です。
リフォーム用につくられた商品を、なぜか新築で有難がってつけているのが日本の住宅市場です。
- 数十年後の気候が変わった際には、パッシブデザインされた家は効力を失ってしまうのでしょうか?
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パッシブデザインの最適解が変わることはありません。パッシブデザインの本質は、太陽の動きと家の形を合わせる事にあります。地球の地軸の傾きが23.4℃からずれたりするレベルの天変地異が起こらない限りはパッシブデザインの効力は変わりません。
このまま極端な温暖化が進むと、断熱材の厚みが1cm薄い方が良かったとか厚かった方が良かったという些細な差が生まれる事は予想されますがパッシブデザインの最適解が変わるという事はありません。
しかし、周囲(主に南側)にビルが建ってしまった場合には、冬の日照計画に大きな影響がある為、そういう事が起こり得る地域の場合は南側に大きな窓を設けるべきかどうかは慎重に判断した方が良いかと思います。
西側や東側に建つ大きなビルは、本州の多くの地域では通年で考えるとプラスになる事も多いので、気にしなくてもいいです。北側のビルに関しては、マイナス要因はほとんどなく、プラスに働くことの方が多いと思いますので、問題ありません。
- お金を掛けてパッシブハウス認定の申請はしないけれど、それ相当のレベルで設計(計算)をしてほしいというのは可能でしょうか?
- 現実的にはそのような方が大半です
現実的にはそのような方が大半です。現実的には、質問者さんのおっしゃられる、申請はしないけどもそのレベルの計算をしながら建てるという方の方が多いです。弊社でも、現在進行していてパッシブハウスの認定を出せば取れるというレベルにある建物のうちでも、実際に認定を出す建物は1件だけになります。認定を出さないから、断熱計算は手を抜くという事は、実際にパッシブハウスの認定を取ったことのある設計士さんであれば、しないと思います。(全員の顔が思い浮かびますが、そういうことをする人は居ないです)認定実績のある人であれば、安心してご依頼いただき、建物燃費ナビ(PHPP)のデータも欲しいですと遠慮なく言っていただければと思います。