Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
防蟻について
- 新築で白アリ対策は加圧かホウ酸か何が良いかご提案ください
- ものすごく沢山の考え方があり一概には言えませんが、各種論文を読み解く限りでは、日本の岐阜において最も永続的に効果のあるシロアリ対策は、木材の乾燥状態を保つことになります。勿論薬剤を使っても良いとは思います。じゃあ、木材の乾燥状態を保つためにどういう工夫をして、どういう効果が見込めて、その時のシミュレーションは妥当かどうかという検証をすることは誰もやらないので、結局保証のある薬剤に頼るしかなくなります。自信が無ければ強い保証の薬剤に。自信があれば弱い保証の薬剤に。だから、その建築会社さんがお勧めする物が、その建築会社さんで建てるのであれば最も良いものになるはずです。一概には言えません。何が良いかではなく、あなたの場合に何が「最適か」で決まります。
- 依頼している工務店が基礎外断熱になります。 防蟻処理された断熱材や銅板のアリ返しなどはしてもらえるのですが、何か確認しておくことなどあればお願いします。
- 私の想像ではありますが、、基礎外断熱を選択されている時点で、それなりにリスクを回避する納まりは徹底されておられると思います。あまり口うるさく確認するのもひょっとしたら煙たがられるのではと想像してしまいますが、強いて言えば、床下の換気方法と点検の体制でしょうか。最初の2~3年だけでも、床下の空気がしっかり動く方式をとっておられた方が無難です(会社によって給気をしたり排気をしたり、室内循環をしたり様々です)点検については、ウッドデッキや給湯器の影など、蟻道の発見が遅れ気味な部分は何か対策をされているかどうかを確認できるといいと思います。
- シロアリ対策のこともあり、基礎内断熱で断熱材をスタイロフォームAT(防蟻剤入り)を使用予定ですが、床下エアコンで基礎内を使ったとき人体には影響ないのでしょうか?
- 基本的に、家の中に自然由来ではない物を使った場合、人体への影響はゼロではありません。ただ、致死量が100とした場合、影響の度合いが10程度なのか、0.1程度なのか、0.0001程度なのかという程度問題があるだけです。そういった意味では、影響はあるが問題は無い程度であるというのが、最も正確な表現なのではと思います。恐らくスタイロフォームATよりもはるかに悪影響のある物が室内には沢山使われるはずですので、あまり気にしなくても良いかと思います。また基礎内断熱の場合、防蟻材入りの断熱材を必ずしも使わなくても大丈夫だと思います。ベースと立ち上がりの打ち継ぎをしっかり地面より高い位置で作り、アリの侵入が無い様点検をすれば、基礎内断熱で食害はありません。最後に、質問の内容とはあまり関係ないですが、基礎内断熱+床下エアコンで最も大事なのは、基礎全面に断熱材を敷くという事です。冬の基礎内の温度は30℃近くまで上がりますので、床下エアコンでなければ無視出来ていた基礎のベースから地中への熱移動が、全く無視できないレベルの熱損失になっていきます。
- 基礎内断熱・基礎外断熱どちらで施工されますか?シロアリ対策のため、防蟻断熱材、薬剤などの、どの様な対策を講じておりますか。ご教授ください。
- 基礎内断熱、基礎外断熱、どちらもやりますし、両方施工することもあります。
基礎外断熱の場合はスタイロフォームATやパフォームガードという部材を使います。
薬剤につきましては、特にこだわりはありません。白蟻はあまり薬剤ではなく、家の作り方の方で対応していくのが良いかと思います。
- 基礎を二度打ちとし、基礎内断熱をする場合、打継ぎ部が塞がれていないと気密が取れないのと、白アリが侵入してもわからないと思います。 基礎内側で断熱する場合、どの様にされているか理由も伺いたいです。
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打ち継ぎ部で気密が取れないような施工がなされているのであれば、結構危ないかと思います。
通常はそこから漏気することは有りません。基礎の外にモルタルなどを塗ってしまうとアリが来ているか解らなくなりますが、基礎が塗装程度の化粧や表し仕上げの場合、アリが来ていれば地面から基礎の打ち継ぎまでの5cm程度の高さに蟻道が出来ますので一目瞭然です。できれば数か月に一回、目視で蟻道が出来ていないか点検していただければと思います。それで充分です。適切な設計と施工さえしていれば、床断熱、基礎外断熱、基礎内断熱、どれであってもシロアリ被害は防ぐことが可能です。
- 基礎を2回で打つ場合、打継ぎ部をどの様に処理していますか?止水板とか止水剤等色々あると思うのですが、水とシロアリに対してメリット、デメリットを教えて下さい。
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打ち継ぎ部の処理ですが、地面の高さがどの位置に来るかが大きく影響致します。もし、地下室の様に打ち継ぎの部分が地面の高さより下であり水圧がかかるような状況であれば、止水板や打ち継ぎ部の防水処理は必須になります。これはどれだけやってもやり過ぎという事は有りません。水密性を高めることは、そのままシロアリ対策にもなりますので、デメリットは有りません。
打ち継ぎ高さが地面の高さよりも上にある場合、基本的には対策は必要ありません。打ち継ぎが地面の上にあるか下にあるかという違いは人間の生活で言うと普通に街を歩く時と海に潜るときくらいの違いがあり、着る物や持ち物、気を付ける事など、全く次元が変わってきます。
なので、シロアリや水に対して心配であれば、打ち継ぎ面が地面の下に隠れるような高さの設定などを絶対にしないというのが一番の対策になります。
- 木材の含水率は何%くらいであればシロアリ対策、木材強度的には安心でしょうか?
- 20%は切っておきたいです。
20%は切っておきたいです。できれば15%以下が望ましいです。木材が白蟻にやられる理由は、施工時に湿っているというよりも、施工後も継続的に湿り続ける事が原因です。きちんと木材が乾く施工になっているか、水分の供給源が無いか(結露や雨漏り)がものすごく大事になってきます。
だから、高気密高断熱が必要になってきます。
- 床断熱におけるユニットバス下の基礎断熱は、防蟻性のある断熱材の方が良いですか?また、人通口を設けないで点検の時だけぶち破るという考え方はありなんでしょうか?
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基本的には基礎内断熱の場合、打ち継ぎ面の処理や貫通部の処理さえしっかりしていれば防蟻性の無い断熱材を使っても問題はありません。
ユニットバス下の人通口を点検時だけ破るという考え方も間違ってはおりませんが、ワイルドすぎてあまりスマートではない気がします。
光景を想像するとちょっと笑えますね。
- シロアリ対策について、ボロンdeガードとハウスガードでしたらどちらをおすすめしますか?
- どちらでも良いかと思います。私もどちらも使った事があります。
どちらでも良いかと思います。私もどちらも使った事があります。
白蟻対策の基本は薬剤ではなく木材の乾燥です。そのあたりの理論理屈は京都大学の吉村教授という方が日本で最も先端の研究をされておられます。学会の理論理屈→商業バイアス→一般的な防蟻商品。という流れで世の中に普及されますが、一般的な防蟻商品の選定で迷うよりも、もっと原理原則、理論理屈に則った防蟻対策をした方が確実で安全です。
まずは木材の乾燥が大事です。それさえ100%担保できれば、防蟻材の重要性は1/10程度になっていきます。
- 土間部分のシロアリ対策はどのように行ってらっしゃいますか?
- 基礎内断熱の場合は立ち上がりの断熱を…
基礎内断熱の場合は立ち上がりの断熱を少し薄くして熱橋と断熱のバランスを取ります。基礎外断熱の場合は、熱のバリアラインと蟻のバリアラインをそれぞれ設定して対応します。