よくある質問

Q & Aよくある質問

よくいただくご質問をまとめました

内装・外装について

珪藻土や漆喰の壁は調湿効果があり、湿度が保たれるイメージがあるのですが、それは冬場に加湿器を使わなくても大丈夫な程度なのでしょうか?(湿度が50~60%あれば加湿しなくてもいいと思っています)

水が無ければ湿度は絶対に上がりません。
漆喰や珪藻土はあくまでも調湿作用です。調湿というのは、ばらつく数字を安定させるという事です。湿度50%~30%の間でコロコロ変わる室内空気を40%で安定させるなどの効果の事を指します。
元々が40%~30%の間でうろうろするような環境であれば35%で安定させるというのが調湿効果という物になります。加湿と調湿の違いが分かっていない人が多いですが、まず絶対的に必要なのが加湿です。そのうえで、湿度の変動を安定させたいのであれば、漆喰や珪藻土を使うという事になります。薄い珪藻土や漆喰では、一般の人が思うような効果が出ないことが殆どです。

可変防湿気密シートという物は、梅雨時期に壁全体から湿気が入ってきてしまうのではないかと思ったのですが、エアコンを上手く使えば、コントロールできる範囲のことなのでしょうか?

これも非常に微妙なところですね。夏型壁体内結露を起こしてしまうくらいなら、まだ室内に湿気を流入させた方が良いと思いますが、それでも暑い時期には1日に1リットル~の湿気流入が起きる可能性があります。26℃60%程度の環境で良ければ、そんなに気にしなくても大丈夫ですが、夏に40%台の湿度をと考えると、可変防湿シートが少しネックになってきます。どんな室内環境を作りたいかどうかで、最適な壁体構成も変わってきます。

長期的なコストや温熱環境の視点からおススメの床材はありますか?質感として、暖かく感じる材質が良いのですが

まず質感と温かみについてですが、
硬くて重い床材程、傷付きにくく、足の裏がひやっとします。
柔らかくて軽い床材程、傷つきやすく足の裏は暖かいです。

前者はタイルなどが挙げられ、後者は木材です。
木材の中でもナラなどの広葉樹は硬くて重く、
杉やヒノキなどの針葉樹は柔らかくて軽い傾向にあります。

また、いくら柔らかくて軽い床材を選んでも、そもそもの
室温や床の表面温度が低ければ、暖かさは感じられません。

長期的なコストという点では、まず床材を「一生モノ」と
捉えるかどうかが一つのポイントになってきます。

お寺の境内の床などは厚さ4cm以上の無垢材が使われますが、
あのレベルの物になりますと、少なくとも家を建てた世代の人が
死ぬくらいまでは長く持つ床になります。(紫外線や雨が当たらない前提)
建築の内装材については、一般に建物の想定使用期間と同じ耐久性を
持つ素材が、生涯コストで最も安くなる材料と言えます。勿論例外もありますが。
そういった意味では、杉の厚板は、花粉症も温熱も温かみも兼ね備えた床材と言えるかもしれません。
2階の床に関しては、耐震等級を考えるのであればどうしても24mmであったり28mmといった厚みの合板を施工することになりますので、あまり厚い床板を施工することは一般的には致しませんが、1階であれば、杉の厚板を使う施工もありなのではと思います。
今の技術の合板がどうなるかは、まだ分かりませんが、30年ほど前に施工された合板のフロア材などはどうしても合板の接着面が劣化し、人がよく歩く場所で床がたわんでしまうという例が多いです。
当時は12mmの厚みの床を1枚だけという施工も多かったので、
合板というだけの原因ではないかと思いますが、
層が剥離する可能性というのはゼロではありません。

ちょっと適切な回答になっているか自信がありませんが、参考にしていただければと思います。

UA値で0.43と0.3だは体感でわかるほど後者が快適で省エネになりますか?

体感に関しては入居してすぐには分かりません。両方とも快適に思えるはずです。
しかし2年も住むと、確実に分かります。UA値0.4の家の人がUA値0.45の家に泊まりに行き(冬)この家寒いねと言います。そのくらい、人間の感覚が不快に敏感になっていきます。UA値が全てではありませんが、やはり、違いは分かります。

省エネについても、UA値が全てではありませんが、0.13も違えば光熱費は確実に変わってきます。

洗濯室を作るときにどのようなことに気を付けた方が良いでしょうか?
洗濯室で重要なのが湿気の取り扱いになります。

洗濯室で重要なのが湿気の取り扱いになります。
湿気は夏は不要で冬は必要なものになります。

理想を言えば夏の湿気は外に排出し、冬の湿気は屋内に循環できるような仕組みにしておくことが望ましいです。夏用に外に湿気を抜く換気扇を取り付ける。冬用に家の中に湿気を抜く室内循環用の換気扇を取り付けるというのが対策になります。そして、洗濯物が効率よく乾くようにそれぞれの換気扇の風量を設定してあげるとよいです。

一般的な洗濯一回分に含まれる水分は3.5kgになります。これは35坪くらいの家の湿度を一日中20℃30%から20℃35%まで加湿出来るくらいの水分になります。この洗濯物を3時間ほどで乾燥させようと思うと、約170㎥/h程度の室内循環ファンの能力が必要になります。

乾燥量や乾燥時間は室温や室内の湿度、通風量に大きく左右されますので、詳しくは設計士さんにきちんと計算してもらった方が良いかと思います。
とはいえ、この計算がきちんとできる設計士さんはほぼ居ません。

現実的には何となく洗濯室を作ってなんとなく開けっ放しにしておいて、なんとなく夜の間に乾いてくれ!という感じになります。

洗濯室の気積が足りなかったり換気扇の能力が足りなかったり、室温が低かったり室内の湿度が高かったりすると、なんだか乾かないねという事になります。水分の蒸発は物理現象ですので、与条件さえ分かればかなりの精度で計算が出来ます。

計算が出来ない設計士さんの場合は、高い確率で気積の大きなリビングに干しておいた方がはるかによく乾くという事になります。

という事で一番気を付けるのは、その建築会社にそういう計算が出来る人がいるかどうかになります。
ザイデルの減衰時式という公式を使うと計算することができます。
一度ご自身でも計算式がどんなものかだけでも確認していただけるとよいかと思います。

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