専務コラム
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住宅が原因で病気になる事を、シックハウスと言います。
シックハウス対策にはホルムアルデヒド(と、クロルピリホス)。
これらの物質を使わない、もしくは使用を制限するという法律があります。
これは国交省の定めたルールです。
ですが、実は、厚生労働省は、室内濃度に関する指針値として、もっと多くの物質を指定していることはご存知の方は少ないと思います。
ホルムアルデヒド、クロルピリホスを含む13物質について、厚労省は室内濃度をこの基準以下に抑えた方が良いですよというメッセージを発信し続けてくれていました。
もっと言えば、室内濃度の枠を外せば664の物質について「危ない」と警鐘を鳴らしてくれています。
しかし、ホルムアルデヒド以外の物質に気を付けている建築業者は非常に少ないです。
ホルムアルデヒドだけを指して、うちは有害物質を使っていないから健康住宅だと胸を張って断言する人がとても多いです。
そして、現在指定されている13物質以外に、新たに3物質が指定されようとしています。他にも、4物質について、基準の見直しが検討されています。
ホルムアルデヒドが規制→代替物質が開発される→それも危ないやん→規制
という悪循環です。F☆☆☆☆の建材はホルムアルデヒドについてのみの規制値ですので、他の物質は何がどれだけ入っていようが全く関係ありません。
無垢の建具を使っている、無垢の床を使っている。それはいい事だと思います。ただ、発生源は接着剤であったりします。建材が関係ない場合もあります。
医療関係者や屋内環境測定の会社等と一緒に、一度新築できたての建物の室内空気環境を測定することをお勧め致します。
親切な測定機関であれば、更に追跡調査を行い、具体的にどの部材が危ないのかを突き止めてくれるところまでやってくれます。
建築基準法で決められた建材を使っているから違法ではない。
確かにその通りですが、
「違法でなければOK」を目指して仕事をするのか「住まい手の健康」を目指して仕事をするのか、その差は大きい様に思います。