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2017.11.28ブログ

エネルギーは儲けの道具に非ず

エネルギー事業を手掛ける業者さんが来社された。
太陽光、地熱、小水力、P2G等を手掛けているとの事。

※P2G パワーtoガスの略で、太陽光発電の余剰電力を水素に変えて保管する技術


エネルギーに掛ける熱い思いが効けるのかとちょっと期待しましたが、採算以外の話は出ませんでした。

 

地域や家庭単位の小さなエネルギー供給を考えると、企業主導の仕組みはすぐに行き詰ります。地上げや権利関係の調整に手間がかかる割に規模が小さく儲からない。やはり地域住民が主役となって、自分たちのエネルギーは自分たちで賄うつもりで事業を組み立てないと。受益者負担をベースに据えないと結局設置に成功しても実入りは地域の外に出ていきます。

 

平成30年の経済産業省概算予算要求にP2G事業で94億円の要求があり、これから求められていく技術であるとは思います。が、
(正しい数字か分かりませんが)この会社さんの設備で電力から水素に変換することによるエネルギー変換効率は10%程度との事。

 

日射エネルギーが500W/㎡として、太陽光で電気にするとざっくり100W/㎡、余ったからと言って水素にすると10W/㎡。
生の日射の1/20までエネルギーが少なくなってしまいます。


そもそも地域全体で余らないように発電パネルを配置する努力をした方が良いし、日射のエネルギー変換を電気一択にしてしまうのもおかしいと思います。

まずやってみる事は大切ですが、早く欠点対応型の仕組みは脱した方が良い気がします。

 

こういう営業さんがいるから「エネルギー事業者なんてハイエナ」みたいなイメージが付いて回るのでしょう。

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