専務コラム
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最近は木造の住宅でも、構造計算をすることが多くなってきました。
昔はしなくても良かったんですね。
焼野原からの復興を優先して、国は70年前に、小規模な木造住宅は
構造計算書を確認申請書に付けなくても建てていいよ。
という法律を作りました。
構造計算をしなくて良い、ではなく構造計算書の添付が不要。
計算自体はちゃんとやってね。確認しないけど!
という仕組みです。なので、殆どの建築会社は計算しません。
先生が見てなかったらさぼる!という小学生の論理と同じです。
構造計算やってますっていう会社が増えてはきたんですが、
構造計算をどんな方法でやっているか。
それはまだまだ各社ばらばらです。
一番多いのは、壁の量を計る方法。壁量計算と呼ばれます。
地震が来た時に抵抗するのは壁なのでその壁の強度と量が足りてるかを
確認してくださいね!という一番初歩の構造計算です。
検討する要素が壁しか無いので、色々と抜けている部分もあります。
次の方法が許容応力度計算。
こちらは壁の量だけではなく、部材一本一本が壊れない事も確認します。
検証する要素が増えています。
一般的には許容応力度計算までやれば木造の場合はOKと思われてます。
しかし、構造計算の種類はもっとあり
建物が耐えられる水平力の限界を求める保有水平耐力計算法
建物自体の限界を導き出す限界耐力計算法
揺れ戻しの復元力までの解析する時刻歴応答計算法
要素の多い順に並べるとこういうイメージになります。
出典:岐阜県立森林文化アカデミー小原准教授
各構造計算法がどんな要素を考慮し計算しているのか。
どんなイメージなのかをぱっと見で理解することができますよね
壁量計算は、点で、
許容応力度計算は線で
時刻歴応答計算は面で、
それぞれ地震力への安全性を
検証するイメージなのですね。
こうやってみると、許容応力度計算やってます!と言っても
まだまだ上がある事が分かります。
さて、今回は構造のお話しでしたが、
家づくりにはまだまだたくさんの落とし穴があります。
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